2012年3月21日水曜日

二大巨頭、中国市場で鎬を削る(ロイター)

水井坊、英語版ホームページの
スクリーンショット
酒類コングロマリット、ディアジオ(英)は20日、中国の白酒メーカーである水井坊の株式公開買付が成立した件につき、中国当局より承認を得たと発表した。
水井坊は白酒業界で4位に位置するメーカー。

Diageo gets go-head to launch Chinese tender offer(ロイター)

今回の買収劇は昨年7月に始まった。
ディアジオが水井坊の親会社である全興集団の過半数の株式を取得。
そして水井坊に対しても今月19日までに1株21.45元で公開買付を行ない、発行済株式の17.16パーセントを取得、TOBが成立した。

ディアジオは白酒を世界的なスピリッツとすべく、水井坊の国際的な拡販をサポートする意向。
その一方で、現状40パーセントを下回っている自社の中国国内でのシェアを2015年に50%まで引き上げることを目標としている。
水井坊の持つ中国での流通網を用いて、ビール、ウイスキーやその他のスピリッツを拡販する狙いもあると考えられる。

MARTELL
価格改定されたコニャック
「マーテル」
(写真は日本仕様のもの)
一方、ディアジオに次ぐコングロマリットのペルノ・リカール(仏)は先月、コニャック「マーテル」などスピリッツの中国での販売価格を引き上げた。
この件について同社のピエール・コペル アジア担当チーフは20日、ロイターの取材に「値上げしても中国での売上高は二桁成長を見せるだろう」と先行きに自信を見せた。

Pernod Ricard confident on China price increases(ロイター)

ペルノ・リカールは今回の価格改定で、3〜10パーセントの引き上げを行なっている。
しかし、コペル・チーフは「中国の消費者は値上げを受け入れてくれるだろうと感じている。この状況は持続するだろう」とコメントした。
世界的にはペルノ・リカールは2位の酒類コングロマリットだが、中国におけるシェアは48パーセントとディアジオを上回っている。
また、同社の売上・利益の4割弱はアジア地域で生み出されたものだ。
西ヨーロッパ地域で苦戦を強いられていることから、それを相殺するためにアジア地域の更なる拡販を目標としている。
現状、中国の他、インド、ベトナムでも好調な成績を保っているが、今後はモンゴル、ラオス、カンボジア、あるいはミャンマーなどにも積極的なマーケティングを図っていく意向だ。

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