2012年3月18日日曜日

スコットランドのキャディー、蒸留所を創設する(scotsman.com)

グレンバーンズ蒸留所(英スコットランド)は現在、180万ポンド(約2億円)規模の出資を募っている。
同蒸留所は未だ稼働前であるが、この資金調達が成功すればローランドに新しいウイスキーの蒸留所がオープンすることになる。

Kingsbarns Distillery bid blends golf with whisky(scotsman.com)

グレンバーンズ蒸留所のダグ・クレメント代表は元キャディー。
以前から「ゴルフとウイスキーはセクシーな組み合わせ」と考えていたクレメント代表は、ゴルフの聖地であるセントアンドリュースのコース傍に蒸留所をつくれないかと考えていた。
もっともその構想は「現実的でない」という意見もあり成就することはできなかったが、クレメント代表はゴルフとウイスキーのシナジーを求め続け、ラーク蒸留所(オーストラリア)のビル・ラーク代表とコンタクトを取ることに成功した。

ラーク蒸留所はオーストラリア・タスマニア島に存在する蒸留所で、1992年に創設。
ラーク夫妻が経営するかなり小規模な蒸留所であるが、2009年にはワールド・ウイスキー・アワードのその他ウイスキー・熟成年数表記なし部門で「ベストウイスキー」を受賞しており、日本にも少量ながら流通している。

ラーク氏は自身が考案したビジネスモデルである、ウイスキーだけでなくジンなどの熟成が必要ないスピリッツを製造・販売し、またビジターセンターを開設・開放、初期から収益を得られる方法を提案した。
現在もコンサルタントとしてグレンバーンズの経営に参加している。

Doug Clement & Theo outside the future Kingsbarns Distillery
グレンバーンズ蒸留所の建屋とダグ・
クレメント代表。
また、クレメント代表はかつてキャディーを務めた依頼主たちにメールを送り、出資とアドバイスを求めた。
反響は大きく、オーストラリア、カナダ、独国、そして米国の出資者から10万ポンド(約1,300万円)と、地域振興を目的とした公営企業であるスコティッシュ・エンタープライズから15万ポンド(約2,000万円)の出資、そして減税措置を得ることに成功した。
これを基に、セントアンドリュースの近郊に古風な様式を持つ農場を見つけ、ここと99年間のリース契約を締結、また、蒸留免許も取得した。

今回募集している資金は、建物の修繕、そしてポットスティルの調達に充てられるという。

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