2012年4月22日日曜日

ウイスキー映画『ジ・エンジェルズ・シェア』がカンヌに出品——評論家のチャールズ・マクリーンも出演(スコッツマン他)

英国で、ウイスキーを題材にした映画が完成した。
タイトルは『ジ・エンジェルズ・シェア』。
そして、この映画にはウイスキー評論家のチャールズ・マクリーン氏も出演している。

Role out the barrel as whisky expert lands acting job in The Angel’s Share(スコッツマン)
http://www.scotsman.com/scotland-on-sunday/scotland/role-out-the-barrel-as-whisky-expert-lands-acting-job-in-the-angel-s-share-1-2248735

2012カンヌ映画祭:ケン・ローチ監督作『The Angels' Share(ジ・エンジェルズ・シェア)』 オフィシャル・トレーラー公開(Movie A)

ストーリーは、グラスゴーに住む主人公、ロビー(配役:ポール・ブラニガン)が悪さをして逮捕、懲役刑は免れたものの300時間の地域奉仕活動を命じられるところから始まる。
その後、彼には子どもが生まれ、必然的に今の生活からの脱却が求められていたとき、ウイスキー蒸溜所を見学することになる。
ウイスキーづくりとの出会いが彼の人生を変えていく、という内容。
監督=ケン・ローチ、脚本=ポール・ラヴァーティ。

マクリーン氏は、制作の初期段階からアドバイザー的な役割でこの映画に関わっていた。
そしてボナムズ(実在するオークションハウスで、時折、ヴィンテージもののウイスキーが競売にかけられる)での撮影の後、「役を演じてほしい」と言われたという。
「劇中のオークションに出品されるウイスキーについて説明してほしいと頼まれ、ボナムズに行ったんだ。その後、スタッフから電話がきた。『本当にありがとうございました。映画をつくるのに、とても役立ちます。それで、ケン(・ローチ監督)が映画の中でもあなたにウイスキー評論家の役をやってほしいと言っています』ってね」

ジ・エンジェルズ・シェアは既に、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされている。
製作陣はパルムドール(最高賞)獲得の勝算も持っているようだ。
そして、マクリーン氏は米映画『サイドウェイズ』(2004年公開の映画で、2009年には日本でも小日向文雄主演でリメイクされた)がカリフォルニア・ピノ・ノワール(ワイン)の名声を押し上げたように、人々にウイスキーがどのような酒であるか知ってもらう機会になると考えている。
「お酒を飲んで馬鹿騒ぎする人が多い今の時代に、良いメッセージになる映画だと思う。シングルモルトを飲んで馬鹿騒ぎはしないでしょう。ワインを飲んで馬鹿騒ぎしないのと同じように」

ユーチューブでジ・エンジェルズ・シェアの予告版がアップロードされている。
当然ながら蒸溜所(どこかは分からないが)の中が撮影されているし、スコットランドの風景も楽しめる。

英国では6月に公開予定。
現段階では、日本公開の情報は入ってきていない。
ただ前述の通り、カンヌ国際映画祭への出品が既に決まっているため、日本の配給会社がカンヌで権利を購入する可能性も十分に考えられる。
日本で見ることができたら、本当に嬉しいことである。

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