2013年4月6日土曜日

ディアジオ、ティーニニック近郊に新モルト蒸留所建設――建設費75億円、年間生産能力1300万リットル(スコッツマン)

 英酒造大手ディアジオは3日、スコットランド・ハイランド地方のティーニニック近郊にモルト・ウイスキー蒸留所を建設すると発表した。現行のティーニニック蒸留所とは別のもので、新たな蒸留所となる。

Diageo rolls out plans for new malt distillery(スコッツマン)
http://www.scotsman.com/lifestyle/heritage/diageo-rolls-out-plans-for-new-malt-distillery-1-2874271

 同社は昨年6月、10億ポンド(約1500億円)を投資し生産体制を増強していく計画を発表。計画の中には、新規に蒸留所を設置することも含まれていた。建設に5000万ポンド(約75億円)を投じ、16基のスティルによって年間1300万リットルを生産する。他の蒸留所の生産能力を挙げると、グレンリヴェット=1050万リットル/年、グレンフィディック=1000万リットル/年、マッカラン=900万リットル/年(いずれもディアジオ発表による)と、新蒸留所の生産能力は抜きん出ている。こうした事実から同社は、新蒸留所を「スーパーディスティラリー」と位置付けるという。

 同社内では増産計画発表以後、複数のスーパーディスティラリー建設案を検討していた。今回の新蒸留所建設の他に、現時点で稼働しているグレンダラン蒸留所、インチガワー蒸留所を「スーパーディスティラリー化」するという案もあったが、「ロジスティクス面から要求される種々の問題を複合的に検討した結果、ティーニニック案が浮かび上がった(ブライアン・ヒグス・モルトディスティリングディレクター)」という。なお、グレンダラン、インチガワーの今後の運用については、引き続き検討する。

 今後、ハイランド議会の承認を得た後、来年にも建設を開始する意向。竣工・稼働後は、20人の雇用創出を見込んでいる。


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