2012年5月18日金曜日

ハバナクラブ、米国ではバカルディに商標権——最高裁判決(ウォールストリートジャーナル)

日本ではペルノリカール・
ジャパンが輸入・販売する
ハバナ・クラブ
ラム「ハバナクラブ」の米国内での商標を巡って、ペルノリカール(仏)がバカルディ(英領バミューダ諸島)を相手に起こしていた法廷闘争で、米最高裁は14日、ペルノリカールの訴えを退ける判決を下した。
ハバナクラブは世界的にはペルノリカールが保有するブランドとして知られる。
しかし米国内においては、バカルディが米プエルトリコ自治区内の蒸溜所で生産されたラムをハバナクラブとして販売、商標を保有しており、ペルノリカールはこれを不服として裁判を起こしていた。
ペルノリカールは今後、米国内のみ「ハバニスタ」の商品名でラムを販売していくという。

Distiller Drops Fight in Rum War(ウォールストリートジャーナル)
ペルノ・リカール、ラム酒「ハバナ・クラブ」の商標訴訟で敗訴(KSM)

米国はキューバ革命以来、同国へ経済制裁を課しているが、オバマ政権発足以降、キューバへの観光規制が緩和され、将来的には経済制裁の緩和も予想される。
しかし最高裁は、キューバ製品を規制する米国内法を基に、ペルノリカールに敗訴を言い渡した。
またウォールストリートジャーナルは、バカルディがワシントンでロビー活動を行なったことにより、「バカルディ法案」(「ハバナクラブ」の商標をバカルディに与えること)が通過したついても言及している。

ペルノリカール側の「ハバナクラブ」は1993年には世界的に見ても10万ケースに満たない出荷だったが、昨年は380万ケースを出荷、ペルノリカールの屋台骨を支えている。

ペルノリカールのピエール・プリングエCEOは「我々が米国市場でハバナクラブを販売することを望まない誰かがいた。ただ我々はジェントルマンであり、後の準備もできている」とコメントした。
また、バカルディ側からのコメント等は発表されていない。


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