2012年8月18日土曜日

ディアジオとカリブ諸国間に通商問題が勃発(スピリッツビジネス)

西インド諸島ラム製造者協会(WIRSPA)、ならびにカリブ共同体(カリコム)は、英・酒類コングロマリットのディアジオが米国内で販売するラムの価格が不当だとして、世界貿易機関へ提訴する構えだ。
WIRSPAの主張は、米領ヴァージン諸島(USVI)でディアジオが生産するラム「キャプテンモルガン」が、米政府より助成金を受ける中でつくられることから不当に安い価格で販売され、WIRSPA加盟国業者のラムが損害を受けている、というもの。
ディアジオは現在のところ「不毛な議論」と、静観する方針を見せている。

DIAGEO’S CARIBBEAN RUM DISPUTE(スピリッツビジネス)

WIRSPAはカリブ地域各国のラム製造者協会が集まる連合体だが、米国、USVIに関連する団体は加盟していない。
また、国際貿易センター(スイス)による統計では、2012年第1三半期におけるカリコム域内で生産されたラムの米国への輸出量は、前期比39パーセント増となっている。
WIRSPAとしては、米国への輸出が増える中で、正当な競争環境をWTOに求める模様。

一方、ディアジオの広報は「生産されるラムは高級カテゴリーであることから競合関係にならず、また、USVIで生産されたラムの出荷先は米国(本土)に限らない」と反論する声明を出している。


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