2012年11月8日木曜日

プランゲCEO「次の目標はアフリカ市場」――ペルノリカール(グローブアンドメール)

仏酒造大手、ペルノリカールのピエール・プランゲCEO(写真)はアフリカ地域の販売拡大を目指すと言明した。
ロイターのインタビューにより、明らかになったもの。
同社はアジア市場の成長に減速の兆候があると見ており、アフリカ地域を「最後に残された足掛かり」としてシェア獲得に挑む。



Pernod bets on Africa as next growth frontier(グローブアンドメール)
http://www.theglobeandmail.com/report-on-business/international-business/african-and-mideast-business/pernod-bets-on-africa-as-next-growth-frontier/article4971447/

インタビューの中でプランゲCEOは「次の新市場はアフリカと見て間違いない。10年計画を立てサブサハラアフリカ(サハラ以南地域)の開拓を目標とする」と発言している。

現在の酒造業界は、ディアジオ(英)がマーケットリーダーであり、ペルノリカールはそれに次ぐ。
市場の成熟や金融危機から欧州地域での拡販は望みが薄く、新興国市場でのシェア獲得が急務。
現時点でも、両社ともに売上の約4割を新興国市場が占めている。
中国市場に限ってみれば、ペルノリカールはトップシェアの座にあるものの、10月25日の第1四半期決算でアジア市場と、そのキーとなる中国市場について「成長が鈍化」と評価しており、今回の発言は酒造業界の新展開を表すものとなりそうだ。

ペルノリカールは今年7月までにモロッコ、ナイジェリア、ガーナ、ナミビア、アンゴラ、ケニアに駐在員を派遣しており、既にスピリッツのプロモーション活動を開始している。
また、ディアジオも2010年にタンザニアのセレンゲティ(Serengeti)、今年初めにエチオピアのメタアボ(Meta Abo)と二つの現地ビール会社を買収した。
ただ、プランゲCEOは「ローカルブランドを買収しない。既存ブランドで十分拡大できている」と発言しており、当面は自社の営業力で拡販を目指す模様だ。


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