2013年1月23日水曜日

アイルオブハリス蒸留所、オープンへ――モルト・ウイスキーを生産、スコットランド政府が支援(ハーパーズ)

 英スコットランドに新たなモルト・ウイスキー蒸留所が誕生する。「アイルオブハリス蒸留所」で、名前通りハリス島という島に建設、年内にも操業を開始する予定だ(元記事による。2014年操業開始という情報もあり)。ハリス島はヘブリディーズ諸島の中にあり、タリスカー蒸留所のあるスカイ島の北に位置する。

New single malt distillery for Isle of Harris(ハーパーズ)
http://www.harpers.co.uk/news/news-headlines/13392-new-single-malt-distillery-for-isle-of-harris

 蒸留所開設にあたり、スコットランド政府から資金面での支援を受けたという。支援について、リチャード・ロッホヘッド農漁村部担当相は「ハリス蒸留所建設にスコットランド政府が総コストの3分の1を支援できたことについて、喜ばしく思う」と述べる。元記事では、190万ポンド(約2億6700万円)の補助金拠出、としており総工費は550万〜600万ポンド(約7億7千万〜8億4000万円)程度と見られる。

 また同担当相は、以下のように期待を寄せるコメントも残した。
「ウイスキーはスコットランドを象徴する商品。世界中で愛され、売上も伸びている。蒸留所の存在がスコットランド内の田園部、島嶼部に経済的利益をもたらしてきた。ハリスウイスキーがやがて、ハリスツイード(ハリス島産の服飾向け生地)と同じように世界的名声を高めることを、私は確信している。そして何年か後に、ハリスウイスキーを飲むことも楽しみにしている」

 アイルオブハリス蒸留所オープンにより、20人規模の雇用が創出される見込みだ。創業者であるアンダーソン・ベークウェル会長は「スコットランド政府がハリスの人々に長期的な利益をもたらす計らいを行ない、感激の極みだ。(蒸留所が)地域経済活性化の触媒となり、島の資産が世界中にプロモートされ始めることを、島の人々は興奮して見ている」とコメントした。

 元記事ではボトラー(瓶詰め業者)のウィームスも、スコットランド政府支援の下で蒸留所・ビジターセンターを建設することに触れている。また、政府支援以外の事業でも、今年末にレイクス蒸留所(イングランド・カンブリア州)がオープン予定であることも挙げている。レイクス蒸留所の代表には、アイルオブアラン蒸留所創業メンバーである、ポール・カリー氏が就任する。


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アイルオブハリス蒸留所
ウィームス
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