2013年3月5日火曜日

ディアジオの新コンペティション「Show Your Spirit」開催――バーテンダーが同社新商品を提案(ドリンクスビジネス)

 英酒造大手ディアジオは、新たなコンペティション「Show Your Spirit」を開催する。バーテンダーが同社の新商品(スピリッツ・リキュール)を提案し、選ばれた商品を実際にリリースするというもの。コンペを勝ち抜いた提案者には発売後5年間、純売上高の5パーセントを支給する。

BARTENDERS TO CREATE NEW DIAGEO BRAND(ドリンクスビジネス)
http://www.thedrinksbusiness.com/2013/03/bartenders-to-create-new-diageo-brand/

 西欧で活動するバーテンダーが対象で、参加希望者は同コンペのオフィシャルサイトからアイデアを提出。今月18日に応募を締め切った後、ファイナリストとなる3案を決定する。さらに、その他上位20の案から、バーテンダーコミュニティや一般の意見を基にワイルドカード1案を選出。これら4案は、4月15日に発表する。

 ファイナリストは5月20日から4日間、同社のグローバルテクニカルイノベーションセンターで原案の進化に取り組み、5日目となる5月24日、優勝を決定。前述の通り、優勝した提案者には純売上高(税引き後売上高)の5%を5年間、支給し、5年以内に販売が停止された場合は最低保証として2万5000ポンド(約350万円)を支給する。また別途、純売上高の5%を「伝統を創造するバーテンダー主導の基金」に充てるという。

 同社のアンディ・フェネルCMO(最高マーケティング責任者)は、バーテンダーを「最も効果的なトレンドを仕掛けることができる人々で、酒類産業のエキスパート」とし、「バーテンダーとコラボレーションすることで、我々は新たな好機、新たなブランドの創造を見出すことができると信じる。それは、次なる大きなサクセスストーリーとなるだろう」と今回のコンペに至った理由を述べた。

 近年、バーテンダーが一ブランドをつくり上げた例として、プレミックスカクテル「スキニーガール」が挙げられる。同商品は米国のミクソロジスト(カクテルを得意とするバーテンダー)ベセニ―・フランケル氏がテレビ番組の企画で考案し、リリースしたもの。発売後、大きな反響を得たことからビーム(米)がブランドを買収するまでになった。イノベーションを求めるメーカー側の姿勢や、ソーシャルメディアの普及・拡充といった社会的背景から、今回のディアジオのような動きは今後、加速するかもしれない。


<関連記事>
Show Your Spirit
ペルノリカール、オーストラリアでバーテンダー向けiPadアプリ制作(4バーズ)
ジン「タンカレー・マラッカ」が復刻――バーテンダーらの強い要望で(スピリッツビジネス)

0 件のコメント:

コメントを投稿